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【連載】確定申告の方法を学ぶ【第8回】

Posted on 2014-08-27

第8回 確定申告に必要な書類を集めよう!(所得控除編)

先月までは所得の種類や集計の方法について説明してきましたが、所得控除の種類や必要となる書類について簡単に説明したいと思います。

所得控除の種類

まず所得控除とは所得税等を計算するときに、所得から差し引くことができるものを言います。

下表が所得控除のうち代表的なものとなります。

所得控除の種類 控除対象者及び控除額
①基礎控除  誰でも無条件に38万円
②配偶者控除 合計所得が38万円以下の配偶者がいる方は38万円
配偶者が70歳以上の場合には48万円
③配偶者特別控除 合計所得が38万円超76万円未満で配偶者控除を受けられない
配偶者がいる方は合計所得に応じて3万円から38万円
④扶養控除 合計所得が8万円以下の子供、両親、兄弟等の扶養親族がいる方
年齢や同居の有無に応じて38万円から63万円まで
⑤社会保険料控除 公的年金料や健康保険料を支払っている方
1年間で支払った額
⑥小規模企業共済等掛金控除 小規模共済等掛金等の法律で定められた掛金を支払っている方
1年間で支払った額
⑦生命保険料控除 生命保険、個人年金等を支払っている方
所定の計算方法に従い計算し、最高12万円
⑧地震保険料控除 地震保険等の損害保険料を支払っている方
所定の計算方法に従い計算し、最高5万円
⑨雑損控除 自然災害や盗難などによる損失があった方
損失額-総所得金額×10% or 災害関連支出-5万円の多いほう
⑩医療費控除 本人及び同居の親族の医療費の支出があった方
正味かかった医療費-10万円or実際にかかった医療費―総所得×5%
の多いほう

その他、寄付金を支払った場合の寄付金控除や、自分や扶養親族が障害者である場合の障害者控除等の様々な控除があります。

補足として

②の配偶者控除については、合計所得が38万円以下の配偶者が対象になります、所得の計算上、パート等の収入の場合は103万円以下の収入の場合で合計所得が38万円以下となります。
(所得103万円-給与所得控除65万円=38万円)

③の配偶者特別控除については、合計所得が低い38万円超から40万円未満方は38万円の控除が可能で、合計所得の高い75万円以上76万円未満の方は3万円の控除と段階的に控除額が定められています。

④の扶養控除については、子供がいる場合でも0歳から15歳(年少扶養親族)は子ども手当が支給されている影響により、控除対象外となります。また19歳から22歳の子供(特定扶養親族)は最高の63万円の控除ができます。

⑩の医療費控除について、生命保険等に加入しており入院時に給付金をもらった場合などは支払った医療費から当該給付金を差し引いた金額が正味かかった医療費となります。
医療費の対象範囲については治療を目的とした支出しか控除の対象とならない為、健康診断や人間ドッグ、健康維持や疲労回復のためのマッサージ代等は対象外となります。ただし、通院にかかった交通費(タクシー代等は除く)、歯科ローンの借入金のように意外と医療費控除の対象となるものもあるので漏れがないように注意が必要です。

控除に必要な書類と申告書への記載

上記のように、様々な所得控除の規定が定められていますが、控除するために何を用意する必要があるかについて、表の①~⑩の順に沿って簡単に触れたいと思います。

①の基礎控除は無条件で控除可能なため、申告書の「所得から差し引かれる金額」の基礎控除の欄に38万円と記載するのみで資料は必要ありません。

②,③,④の配偶者控除、配偶者特別控除、扶養控除については、申告書の第2表の右側に配偶者(特別)控除・扶養控除の欄に氏名、続柄、生年月日等の情報と控除額を記載する必要があります。配偶者特別控除の場合には、加えて第1表の右下に配偶者の合計所得を記載します。
また、扶養親族で16歳未満の者がいる場合には第2表の住民税に関する事項に氏名、続柄、生年月日等を記載します。配偶者特別控除の場合のみ所得金額の記載が必要となるためパート先等より「源泉徴収票」を入手し、給与所得控除の計算方法に従い所得金額を計算し、記入する必要が生じます。
その他の場合は記載するのみであるので必要な添付書類は特にありません。

⑤,⑥の社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除については、申告書第2表に所得から差し引かれる金額に関する事項の箇所に種類及び1年間での支払金額を記載する必要があります。
社会保険料に関しては、会社の年末調整により控除を受けた場合には「源泉徴収票」、国民健康保険の控除を受ける場合には「社会保険料(国民年金保険料)控除証明書」等をもとに記載します。
小規模企業共済等掛金については「支払掛金などの証明書」をもとに記載することとなります。

⑦,⑧の生命保険控除、地震保険控除については、申告書第2表の該当する控除の欄に種類別で支払った金額を記載する必要があります。
金額については生命保険や個人年金等の保険料を支払っている場合には保険会社より送付されてくる「保険料控除証明書」、地震保険料を支払っている場合には保険会社から送付されてくる「地震保険料控除証明書」に記載されている金額を転記することとなります。
当該控除については上限が設定されているため、転記した金額をもとに所定の計算式に従って控除可能額を計算する必要があり、算出された控除可能額を第1表に記載するという流れとなります。
計算式については、生命保険料控除等のワードで検索を行うと国税庁のHP等で公開されているためここでは割愛します。

⑨の雑損控除については、申告書第2表の該当する箇所に損害の原因、年月日、損害を受けた資産の種類、損害額、保険で補填された金額、損失のうち災害関連支出の金額を記載することとなります。
損害金額については生活に通常必要な財産に限られるため、別荘や貴金属、骨董などの損害は対象となりません、必要な書類としては「資産の損失額の明細書」、「被災証明書(写)」、「盗難証明書(写)」などが必要となります。第2表に記載した金額から所定の計算方法に従い計算した金額を第1表に記載します。
若干計算や添付書類の作成等が煩雑となる場合があるので、わからない場合には税務署や税理士等に相談されるといいかと思います。

⑩の医療費控除については、「医療費の明細書」の作成が必要となります。「医療費の明細書」は国税のHPからダウンロード又は税務署で入手できます。
治療を受けた病院や薬局別で1年間に支払った医療費の金額、そのうち保険等で補填された金額を医療費の明細書に記載する必要があります。生計を一にするものがいる場合には、その分も医療費控除の対象となるため、医療を受けた人別に記載する必要があります。
作成にあたり、医療費の「領収書」をもとに作成することとなるので、1年間で支払った際の「領収書」を保管しておきましょう。その他、医療費控除の対象とするには医師等が発行する「証明書」が必要な費用もあるので注意が必要ですが、細かい例示は割愛します。「医療費の明細書」の作成が終わると、それをもとに第2表に医療費の総額、補填される金額の総額、第1表に控除額を転記するという流れとなります。

最後に、今回説明した、所得控除対象のものを漏らしてしまうと、最終的に税額が大きくなってしまうため、該当するものがあるか否かしっかり把握することが重要です。

今月は所得から差し引くことができる控除について触れましたが、次月は税額から直接控除できる税額控除について記載したいと思います。

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【連載】確定申告の方法を学ぶ【第7回】

Posted on 2014-08-11

第7回 日々の経費を集計しよう!

先月までは所得の種類について説明してきましたが、その中の事業所得や不動産所得、雑所得については所得の計算方法が(収入金額―必要経費)となっていたかと思います。収入金額は実際に行った売上や家賃収入の合計金額になりますが、必要経費とは実際どのようなもので、どのような項目が必要経費とできるのかについて簡単に説明したいと思います。

経費になるものとならないもの

必要経費とは以下の2つが対象となります。

  • ①総収入金額に対応する売上原価その他その総収入金額を得るために直接要した費用
    ②その年に生じた販売費及び一般管理費その他業務上の費用

①の売上原価とは商品や製品をつくるのに直接かかった費用のことをいい、
例えば、物品販売業では販売した商品の仕入にかかった費用、製造業では製品を作るために係った材料費、引取運賃、仕入リベートや製造ラインの人件費、工場の運営にかかった電気代、工具等の消耗品などが①となります。

②の販売費は出来上がった商品や製品を販売するのにかかった費用で、一般管理費は事業を管理するのにかかった費用のことを言います。販売費と一般管理費は特に区分は求められていないため、気にする必要はありません。

主な販売費 ・ 一般管理費

  • 給与賃金 …従業員に支払った給与
  • 地代家賃 …店舗の家賃、駐車場代など
  • 旅費交通費 …電車、バスなどの交通費など
  • 通信費 …電話料金や切手代
  • 広告宣伝費 …ウェブ広告、ビラ等の費用
  • 接待交際費 …接待の為の飲食代や贈答品など
  • 保険料 …店舗の損害保険料や自動車の保険料
  • 消耗品費 …文房具やコピー用紙など

①,②のように事業を行っていく上で、必要なものについては、必要経費として収入金額から差し引けることとなっているので注意が必要です。
①については、商品の仕入れや製品の製造に直接かかった費用であるため、事業と関連性が明確であるのに対して、②については個人事業として事業を行っているおり、特に家庭や個人のお金と混同している場合には、事業と関連性をするものか・事業と関連しないものか判断し経費を計算する必要があります。

例えば、旅費交通費、通信費などにかかった費用は事業にかかったものは必要経費となりますが、個人や家庭用で発生した費用については必要経費とはできません。
接待交際費について、得意先が相手の飲食代や贈答品(社会通念上、妥当な金額)については必要経費となりますが、事業と無関係の飲食代等は必要経費とできません。
保険料についても、商品や店舗等を対象とする損害保険料、事業用の自動車保険料は事業と関連するため必要経費となりますが、事業主自身の生命保険料、損害保険料・自動車保険料のうち、事業で使用していない部分については必要経費とはできません。

このように、必要経費とは事業と関連し、業務上必要なものしか認められない為、単に領収書等を保管するだけでなく、内容がわかる形(交際費であれば、相手先の名前、人数等)にしておく必要があります。

個人事業を行っている場合には、事業内容・形態にもよりますが、自宅兼事務所という形で事業を行っている場合や、自動車や形態などを家庭と事業で兼用として使用されることも少なくないと思います。
このような場合には発生した家賃・通信費等の金額を全額経費として計上できるわけではなく、事業の経費として計上できるのはあくまで事業用に使用した分だけとなりますので、事業での使用割合に応じて費用を按分し、按分後の経費を算出する必要があります。
経費の按分には特に決められたルールはないですが、家賃の場合には事務所部分と居住部分の面積で按分する方法や、自動車や携帯に係る経費については事業用と個人用との使用時間で按分し計算する方法などが採用されています。

記帳ってどうやるの?

上記のように、事業にかかった経費を各科目(旅費交通費、接待交際費等)に分類しながら集計していくことで必要経費の合計額を算定していく必要があるのですが、どのように集計していくのかについて、説明します。

第3回の記事『どうやって集計するの?』で記載したように、集計を行うには、事業として実際行った1つ1つの活動を会計仕訳(会計伝票を起票)として計上し積み重ねていく事が必要となります。

1つ1つの活動を示す会計仕訳の内容を帳簿に記載していく事を記帳と言います。
(申告を行った場合には帳簿の保存義務があります)

青色申告を行う場合には、「仕訳帳」、「総勘定元帳」を作っておくことが必要です。

  • 仕訳帳 …複式簿記のすべての取引を日付順に記録した帳簿(振替伝票、入出金伝票で代用可)
  • 総勘定元帳 …複式簿記のすべての取引を勘定科目別にまとめた帳簿

帳簿を作成するには以下のようなプロセスが必要となります。
(作成の方法については以下以外の何パターンか考えられます。)
すべての会計仕訳を「仕訳帳」に記入し、「仕訳帳」の結果をもとに「総勘定元帳」に記入します。
必要に応じて補助簿(売上帳、仕入帳、現預金出納帳等)をつけます。
そして、年末に「総勘定元帳」の記録をもとにして、「損益計算書」と「貸借対照表」を作成するという作業になります。

取引数が多岐にわたる場合に、全ての会計書類を手書き又はエクセル等で作成することは非常に煩雑な作業となりますので会計ソフトを利用することをお勧めします。

会計ソフトのご紹介

会計ソフトを利用した場合には、仕訳をシステム上に入力していくことで、集計を自動で行うことが可能となったり、入力後は上記で記載したような「仕訳帳」・「総勘定元帳」や「損益計算書」と「貸借対照表」も自動で出力でき非常に便利です。

最近注目を集めているクラウド会計のfreeeやマネーフォワード等では預金口座を登録し、自動仕訳の設定を行うことで、日常の預金の入出金をもとに自動処理が行われ、入力業務にかかる時間を短縮することが可能です。また、仕訳を行う際のも、どのような内容のものが、何の勘定科目にあたるかについて、おおまかに表示している簡単入力など、会計の知識がない方でも、比較的簡単に記帳業務が行えるような機能も充実してきていることから、是非導入を検討されてみてはいかがでしょうか。

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【連載】確定申告の方法を学ぶ【第6回】

Posted on 2014-07-01

第6回 給与所得と事業所得以外にはどんな所得があるの?(その3)

今回は10種類の所得の内容の説明の最終回です。
今回は一時所得及び雑所得ついて説明していきたいと思います。

≪ 一時所得 ≫

一時所得とは、生命保険や損害保険の満期・解約による返戻金、競馬や競輪の払戻金、賞金、遺失物拾得の礼金などが支給された場合の所得です。
営利を目的とする継続的な行為以外から生じた所得は一時所得となります。
ちなみに宝くじの当選金については非課税とされていることから所得には含められません。

一時所得がある人については原則として確定申告が必要となります。(1か所から給与の支払を受けている人で、給与所得及び退職所得以外の所得の金額の合計額が20万円以下の人は確定申告をする必要はありません。 )
例外的に満期の保険金を受け取った場合でも一時払養老保険など「金融類似商品」に該当する保険金の受け取りの場合は、源泉分離課税となります。満期時の受取金額と払込保険料との差額に対して20%(所得税15%、復興特別所得税、住民税5%)の税金が天引きされ受け取ることとなるため、申告の必要はありません。

所得の計算は以下のようになります。
一時所得=総収入金額-その収入を得るために支出した金額―特別控除額(最高50万円)

一時所得は上記の計算式により計算された所得金額の1/2が課税対象となります。

税額については、一時所得は事業所得や給与所得などの所得とあわせて計算され、総合課税されます。税率は超過累進税率となります。

申告方法につきましては、他の発生している所得が給与所得や雑所得しかない方は「申告書A」、他に譲渡所得や不動産所得等がある場合には「申告書B」を使用して申告を行うこととなります。
保険の返戻金がある場合には、保険会社より届いた満期金の受取通知書やお支払い明細、それ以外の賞金や遺失物拾得の礼金などがある場合には自身で管理し、1年間の合計額をもとに収入金額及び必要経費を記入したうえで、上記の計算式により算出された額を、収入金額等の「一時」の箇所に記載し、所得金額の「一時」の箇所に収入金額等を1/2をした額を記載する流れとなります。
(一時所得については、収入金額の欄に記載する金額は受け取った収入金額ではなく、支出経費及び控除額を差し引いた金額となるので注意が必要です。)

≪ 雑所得 ≫

雑所得とは、今まで記載してきた所得以外の所得のことをいいます。
例えば、公的年金や個人年金、原稿料・講演料・印税・出演料・貸付金の利子の収入などが発生する方の所得をいいます。

雑所得がある場合には以下の場合を除き、申告が必要となります。

・公的年金等の収入が400万円以下である場合
・公的年金等以外の所得が20万円以下である場合

2つに該当する場合でも、医療費を10万円超支出されていて医療費控除ができる方や、社会保険・生命保険控除がある方は申告すると還付される可能性が高いため、申告したほうが有利となります。

所得の計算については
①公的年金等をもらっている場合
②公的年金等以外の年金をもらっている場合
③原稿料、印税等の副業による収入がある場合

の3つに分けて説明していきます。

①公的年金等をもらっている場合

公的年金等の所得=公的年金収入‐下記の表に基づく控除額

公的年金収入が500万円で65歳以上の場合、以下のような計算になります。
500万円×85%-37万5千円=387万円5千円

年金を受け取る人の年齢 (a)公的年金等の収入金額の合計額 (b)割合 (c)控除額
65歳未満 (公的年金等の収入金額の合計額が700,000円までの場合は所得金額はゼロとなります。)
700,001円から1,299,999円まで 100% 700,000円
1,300,000円から4,099,999円まで 75% 375,000円
4,100,000円から7,699,999円まで 85% 785,000円
7,700,000円以上 95% 1,555,000円
65歳以上 (公的年金等の収入金額の合計額が1,200,000円までの場合は、所得金額はゼロとなります。)
1,200,001円から3,299,999円まで 100% 1,200,000円
3,300,000円から4,099,999円まで 75% 375,000円
4,100,000円から7,699,999円まで 85% 785,000円
7,700,000円以上 95% 1,555,000円

公的年金等の受給者は日本年金機構より、「源泉徴収票」が送付されてくるので、源泉徴収票の支払金額に記載されている金額を確定申告書の収入金額の欄の雑所得㋑公的年金等の箇所へ記載し、所得金額の箇所へ上記の式で計算された額を記載することとなります。

②生命保険会社や郵便局からの年金の収入がある(公的年金等以外の年金をもらっている)場合

公的年金等以外の所得=年金の収入金額‐年金の支払金額に対応する掛金額

個人年金の収入金額は、保険会社等から受け取った金額からそれに対応する掛金を必要経費として差し引いた金額が所得金額となります。

申告時には保険会社等の年金支払先から「年金の支払額のお知らせ」などの、支払われた年金や対応する掛金等の内容が記載された書面が送付されてくるので、「年金の支払額のお知らせ」の支払金額に記載されている金額を確定申告書の収入金額の欄の雑所得㋒その他の箇所へ記載し、所得金額の箇所へ上記の式で計算された額を記載することとなります。

③原稿料、印税等の副業による収入がある場合

雑所得=原稿料等の収入金額-必要経費

必要経費についてはまた次月に詳細を記載します。

申告時には報酬の支払先から送付される「報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書」の支払金額(複数の会社から報酬を得ている場合には各社の支払金額の合計)を確定申告書の収入金額の欄の雑所得㋒その他の箇所へ記載し、確定申告書の第2表に1年分のかかった経費の領収書の合計額を記載します。収入金額から必要経費を差し引いた金額を確定申告書の所得金額へ記載する流れとなります。

①~③について支払先から受け取る際に源泉徴収されていることが通常であるので、確定申告書の税金の計算の欄の源泉徴収額へ、「源泉徴収票」・「年金の支払額のお知らせ」・「報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書」に記載されている金額を転記し、所得計算より算出された所得税額から差し引いて、申告納税額を決定することとなります。

4ヶ月間にわたり、所得の種類及び計算方法について記載しました。
このような所得がある発生している場合には確定申告の必要が生じるのでご留意ください。
また、申告が必要であるかよくわからない方はお気軽に弊社にご相談ください。

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【連載】確定申告の方法を学ぶ【第5回】

Posted on 2014-06-04

第5回 給与所得と事業所得以外にはどんな所得があるの?(その2)

前回に引き続き、10種類の所得の内容について説明したいと思います。今回は第2弾として退職所得、不動産所得、山林所得について簡単に説明していきたいと思います。

≪ 退職所得 ≫

退職所得とは、退職金や適格退職年金契約にもとづく一時金が支給された場合の所得です。

所得の計算は以下のようになります。
退職所得=(収入金額-退職所得控除額)×1/2

退職所得控除額については、勤続年数によって20年未満までは、勤続年数×40万円、
20年超の場合には、超える部分については各年70万円の控除ができます。

例:勤続年数25年の場合
     20年×40万円+(25年―20年)×70万円=1,150万円というように計算されます。

税率及び税額については表のようになります。

課税退職所得金額 税率 控除額
1,000円から1,949,000円まで  5% 0円
1,950,000円から3,299,000円まで 10% 97,500円
3,300,000円から6,949,000円まで 20% 427,500円
6,950,000円から8,999,000円まで 23% 636,000円
9,000,000円から17,999,000円まで 33% 1,536,000円
18,000,000円以上 40% 2,796,000円

退職所得は分離課税となっており、計算式より算出された、退職所得の金額に従い、
(当該金額×税率―控除額)が退職所得に係る税額となります。

退職所得については、退職時に「退職所得の受給に関する申告書」を会社に提出しているか否かで確定申告の手続きが異なります。

提出している人については、退職手当等の支払者が所得税額を計算し、その退職手当等の支払の際、正規の所得税の額が源泉徴収されるため、原則として確定申告は必要ありません。

提出がなかった人については、退職手当等の支払金額の20%が源泉徴収されますが、退職所得の受給者本人が確定申告を行うことにより所得税額の精算をします。

また以下のような場合には、「退職所得の受給に関する申告書」を会社に提出している場合でも、本人で確定申告する方が有利となりますので注意が必要です。

  • ①損益通算できる赤字があり、その赤字を退職所得から差し引ける場合
  • ②退職所得以外の所得に対して、所得控除が差し引き仕切れず、退職金から差し引ける場合
  • ③退職所得以外の所得が少なく、課税となる所得税が少ない為、住宅ローンを控除仕切れない場合に、退職所得から差し引ける場合

申告を行う場合には「分離課税用申告書」と「申告書B」の提出が必要となります。「分離課税用申告書」に退職所得に関する事項として退職所得の生ずる場所(会社名)と退職所得控除額を記載し計算した額を、「申告書B」に転記していくという流れになります。

≪ 不動産所得 ≫

不動産所得とは、土地や建物、不動産の権利などを貸し付けて収入を得ている場合の所得です。
不動産所得がある場合には、確定申告が必要となります。(所得金額20万円未満の場合は不要)

所得の計算は以下のようになります。
不動産所得=総収入金額-必要経費

アパート・マンション・土地などを貸し付けたことにより借主から得た家賃収入や礼金、更新料などの合計が総収入金額となり、賃貸を行うにあたり発生した経費、管理費用、物件の修繕にかかった費用や減価償却費などが必要経費となります。

減価償却費とは、アパートやマンション等の資産の取得に要した金額を、取得した時に全額必要経費になるのではなく、その資産の使用可能期間の全期間にわたり分割して必要経費として計算した金額のことを言います。

所有物件の修繕についても、単に修繕を行っただけでなく、畳の部屋をフローリングに張り替えた等のグレードアップを行った費用については資産の価値を増加させたものとして、資産と同じ取扱となり、減価償却費として対応年数に渡って、経費を期間按分しなければいけないで注意が必要です。

税額については、不動産所得は事業所得や給与所得などの所得とあわせて計算され、総合課税されます。税率は超過累進税率(退職所得の表の税率)となります。

不動産所得の金額や税額は上記に従って計算されますが、申告の方法として2月のブログで記載したように青色申告を行うか、白色申告を行うかにより、所得控除できるか否かが決定されます。
不動産所得の場合には、青色申告のメリットは通常、事業所得と比べて小さくなり、特別控除の金額は最大10万円で、家族への専従者給与も1人あたり最大50万円(配偶者は86万円)までしか支払うことができません。
ただし、マンションの場合には貸与することのできるものを概ね10室以上所有、家屋の場合には概ね5棟以上所有していれば、事業的な規模で行なっているとされ、最大65万円の控除を受けることができ、青色専従者給与を支払うことも可能となります。

申告について、白色申告を行う場合には「申告書B」及び「収支内訳書(不動産所得用)」の提出が必要となります。
「収支内訳書(不動産所得用)」に賃貸を行った物件の住所や賃借人の名前、賃借料、賃貸契約期間等の収入に関する内訳や経費の金額等を形式に従って作成し、内訳表で計算された所得金額を「申告書B」に転記していくという流れになります。
青色申告を行う場合には、「申告書B」及び「青色申告決算書(不動産所得用)」の提出が必要となります。「青色申告決算書(不動産所得用)」についても、「収支内訳書(不動産所得用)」と同じく、不動産所得の内訳(物件の住所、賃貸料等)を形式に従って作成し、決算書で計算された収入金額から必要経費を差し引いて金額から青色申告特別控除(最大10万円or65万円)した所得金額を、「申告書B」に転記していくという流れになります。不動産所得がマイナスの場合には給与所得、事業所得等の総合課税の所得と損益通算できます。

2月のブログにも記載したように、青色申告を行うためには帳票類を作成すること等が条件となるため、作業としては煩雑になります。

≪ 山林所得 ≫

山林所得とは、山林を伐採して売却、または立木のままで譲渡した場合の所得です。
山林所得がある場合にも、原則確定申告が必要です。
山林を取得してから5年以内に伐採又は譲渡した場合は、山林所得ではなく事業所得か雑所得になるため注意が必要です、又、土地付きの山林を譲渡した場合には土地部分は譲渡所得、山林部分は山林所得と分ける必要があります。

所得の計算は以下のようになります。
山林所得=総収入金額-必要経費-特別控除(最高50万円)

税額計算については以下のように計算されます。
(山林所得×1/5×税率)×5=税額
 ※税率は退職所得の表と同じ

山林所得は分離課税となっています。上記の特殊な計算式は5分5乗方式という方法で、山林所得は一時に実現する臨時的な所得であるという質的な特性を考慮して、累進税率適用の緩和を図る目的で採用されています。

山林所得については、発生するケースがあまりないと思われますので、その他の説明に関しては割愛させて頂きます。

今回は退職所得、不動産所得、山林所得について、記載してきましたが、退職所得については毎年発生するものではないので、発生したときには確定申告したほうが有利な場合があることに留意してください。
また不動産所得については、毎期継続して申告が必要となってくるので、申告漏れのないように対応が必要です。

次回は10種類の所得についての最終として、一時所得、雑所得について記載していこうと思います。

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【連載】確定申告の方法を学ぶ【第4回】

Posted on 2014-05-12

第4回 給与所得と事業所得以外にはどんな所得があるの?(その1)

以前のブログでは、フリーランスの方々に比較的発生する所得である給与所得、事業所得について説明させて頂きましたが、今回以降は10種類の所得のうちその他の所得について簡単に説明していきたいと思います。

まず今回は譲渡所得、配当所得及び利子所得について触れたいと思います。

≪ 譲渡所得 ≫

譲渡所得とは、主に以下の①~③ものを譲渡した場合の所得をいいます。

  • ①株式
  • ②土地、建物
  • ③機械、ゴルフ会員権、船舶、特許権、貴金属等

①~②は分離課税の対象となり、③については総合課税となります。

ここで、総合課税と分離課税について簡単に説明しておきます。

基本的に、すべての所得の合計に税率をかけて税額が決定されますが、長期間保有した土地、建物の売買で生じた所得や退職金(退職所得)などは実際この1年間で生じた利益ではなく、長期間に渡っての利益であり、性質が異なることから、他の所得と比して、税負担が少なくなるような措置が取られています。よって、他の所得と分離し、計算が行う必要が生じます。

また、短期間で投機的に売買された土地、建物から生じる所得については、上記のような長期間保有した土地、建物や通常の合計される所得とは性質が異なることから、税負担が重くなるような措置が取られます。
株式の売買についても、通常の1年間で生じる所得と性質が異なることや、政策的な観点から、特有の税率が課されることとなります。

このような理由により、通常の1年の活動とは、異なった税額計算がなされるものが分離課税、それ以外の合算される所得は総合課税となります。

まず、①の株式の譲渡を行った場合の申告について説明します。

株式、株式投資信託などを売却した場合には、譲渡所得が発生します。

所得の計算は以下のようになります。
株式等に係る譲渡所得=総収入金額(譲渡価額)-必要経費(取得費+委託手数料等)
税率は20%(所得税15%+住民税5%)となっています。

ただし、株式については申告が必要となる場合と申告が不要な場合にわかれます。

株式等の売買を行うには、証券会社で口座を開設することが必要となります。
口座の開設時に、株式の売却により得た所得からa.税金をあらかじめ天引きしてもらえる口座とb.天引きされない口座を選択することができます。

aの口座「特定口座(源泉口座)」を選択した場合には、基本的には申告は不要です。株式の売却益から20%の税額が天引きされます。しかし、株式の売却損が出ている場合には翌年度以降に損失を持ち越すことができるため、申告しておくことがおすすめです。

b.の口座「特定口座(簡易口座)」及び「一般口座」を選択した場合には基本的には申告が必要となります。給与・退職所得以外の所得の合計がこの口座での利益を含めて20万円以下の場合のみ申告不要となります。
口座を開設している場合には証券会社より取引報告書が送付されてくるので、記載されている金額を分離課税用の申告書及び株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書に記載するだけで、簡単に申告することが可能です。

また、最近話題のNISAについてですが、こちらの制度は2014年1月より開始され、投資金額100万円までの株式投資や株式投資信託に係る値上がり益や配当について非課税(税額0円)となるもので、通常発生する20%の税金がかからない点で話題となっております。

次に②の土地、建物について譲渡を行った場合の申告について説明します。

土地、建物等の不動産を売却した場合には申告が必要です。
登記手続きがなされると翌年1月頃税務署からお尋ねの文書が届きます。

売却した対象物の保有期間が5年を超える(長期)超えない(短期)で税額計算の扱いが異なります。
5年を超える長期保有のものの方が有利な扱いとなっています。

所得の計算は以下のようになります。
譲渡所得=総収入金額-(取得費+譲渡費用)

税率は上述したように5年以内か5年超かにより異なります。

所有期間が5年以内のものを売却した場合の所得(短期譲渡所得)
上記の所得の39%(所得税30%+住民税9%)
所有期間が5年超のものを売却した場合の所得  (長期譲渡所得)
上記の所得の20%(所得税15%+住民税5%)

上記の計算に加え、マイホームを売却した場合や収用等の特定の理由により買替を行った場合等には所得金額から特別控除を行える特例が設けられています。

③の機械、ゴルフ会員権、船舶、特許権、貴金属等を売却した場合について説明します。

上記の物を売却した場合にも申告が必要です。こちらについても、所有期間が5年を超える長期のもの(総合長期)と5年以内の短期のもの(総合短期)に分けて計算する必要があり、長期のものについては有利な扱いが設けられています。

所得の計算方法としては②の場合と同じ方法で計算されます。
③については、①・②とは異なり、総合課税となり、税率は累進課税となります。

総合課税の譲渡所得については、上記の計算の結果、譲渡益がある場合には短期⇒総合の順番で最大50万円まで控除することが可能です。
また、50万円を控除してもなお、所得が発生している場合に課税されるのですが、総合短期譲渡所得については全額が課税対象になるのに対し、総合長期譲渡所得についてはその1/2が課税対象となる点で有利な扱いがとられています。

≪ 配当所得 ≫

法人から受ける剰余金の配当、投資信託等から収益の分配などがある場合、配当所得となります。
所得金額は以下のようになります。
配当所得=収入金額-その元本を取得するために要した借入金の利子
税率は20%(所得税15%+住民税5%)となっています。

配当を得るために借り入れを行って、株式を取得した場合には上のように、受け取った配当金から利子の分だけ引くことができるようになっています。

配当金は通常総合課税の対象ではあるが、上場株式等の配当は受取時に税金部分が天引きされるため、株式譲渡所得の「特定口座(源泉)」を選択したときのように申告不要の制度が設けられており、上場株式等の配当を受けているだけの場合には申告しないこともできます。また、配当所得にかかる所得税のみを別途計算できる申告分離課税という方法も選択できます。
(未公開の株式等からの配当がある場合には注意:1回に支払いを受ける金額が10万円×配当計算期間の月数÷12を超えるものについては申告が必要です。)

上述したように、配当所得には3パターンが選択できます。

A.総合課税の一所得として申告する。
B.配当所得のみを分離して申告する。
C.配当を申告しない。

例えば、自身の所得が低い場合には配当控除(配当所得の10%を算出された全体の税額より引ける制度)を受けることができるA.を選択する、又、上場株式の売却損がある場合には当該売却損と損益通算(配当所得から株式売却損をマイナスできる制度)できるB.を選択するなど様々なケースが考えられるため、状況により3パターンのどれが一番有利になるか全てのパターンで計算した上で選択することが望ましいと思います。

≪ 利子所得 ≫

公社債や預金の利子がある場合、利子所得に該当します。
利子所得金額=収入金額となります。
税率は20%(所得税15%+住民税5%)となります。

利子所得(一部の例外を除き)は、源泉分離課税と定められておりあらかじめ金融機関によって税金を天引きされているので、確定申告の必要はありません。

今回は3つの所得について、触れましたが税額計算には様々な選択肢や制度があり、こちらでは触れられていない仕組みや特別控除がたくさんあります。
申告時にお困りになられた際には、是非弊社サービスを検討して頂ければと思います。

また、次回はその他の所得の説明についてもUPします。

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【連載】確定申告の方法を学ぶ【第3回】

Posted on 2014-05-09

第3回 日々の収入を集計しよう!

確定申告が必要な所得の種類

以前のブログでも記載した通り、納税者は自分が申告しなければならない所得があるか知っておく必要があります。
10種類の所得のうち、今回は≪給与所得≫と≪事業所得≫について触れたいと思います。その他の所得については、また次回以降触れていきたいと思います。

≪ 給与所得 ≫

給与所得とは、勤務先から受ける給料、賞与などの所得をいいます。
給与所得は、給与の額面金額から給与所得控除額を差し引き計算されます。
ここでの給与所得控除額とは、事業所得のように必要経費を差し引くことができない代わりに所得税法で定められている必要経費の概算額として収入金額から控除することができる金額をいいます。1社のみから給与を得ている方につきましては、勤務先が給与の支払い時に源泉税を徴収したうえで、年末調整で1年間の税額を確定する作業を行うため、納税者が自ら確定申告を行う必要はありません。以下に該当する方は確定申告が必要又は確定申告をする方がおすすめとなります。

  • 【確定申告が必要な方】

    ①会社から受け取った給与・役員報酬が年間で2,000万円を超える方
    ②2か所以上の会社から給与・役員報酬をもらっている方
    (サブの給与と給与・退職所得以外の所得の合計が20万円以下の場合は不要)
    ③1社のみの給与の場合でも給与所得以外の不動産所得、一時所得、雑所得などが20万円を超える場合

  • 【確定申告する方がおすすめな方】

    ①中途退職して年末までに再就職をしていない方

    上記の①、②に該当しても、ほかに申告する所得がなければ、会社から受領した源泉徴収票の金額の合計をそのまま申告書に書き込めば終了するので、確定申告の書籍やインターネットに記載されている方法をみれば、簡単に確定申告を行えます。

≪ 事業所得 ≫

個人で製造業、卸売業、サービス業などの事業を営んでいる方、またフリーランスの方も事業所得者となり、事業所得がある場合には確定申告が必要となります。
事業所得は上記の方が1年間事業を行ったうえでの、売上等の収入金額の合計から給与、外注費、地代家賃、光熱費、広告費などの必要経費合計を差し引いて計算された金額をいいます。
よって事業所得を算定するには1年間の売上や必要経費を集計していく必要があります。

どうやって集計するの?

事業所得がある場合に、1年間の売上や必要経費をどのように集計していけばいいのか迷われると思います。
集計を行うには、事業として実際行った1つ1つの活動を会計仕訳(会計伝票を起票)として計上し積み重ねていく事で合計金額を集計することとなります。まず売上について、例えば、得意先に10万円の物を販売した後、得意先に対して10万円の請求書を発行し、請求書に基づきお客様からの入金が発生した場合には、当該活動を会計上のルールに従って以下のように仕訳を行う必要があります。

【販売時】
 借方:売掛金   100,000円   /   貸方:売上   100,000円 
【入金時】
 借方:現金   100,000円   /   貸方:売掛金   100,000円 

また、必要経費についても例えば、店の宣伝を行うために、チラシを業者に作成してもらい、業者に作成代金として5万円を支払った場合には以下のような仕訳となります。

 借方:広告宣伝費   50,000円   /   貸方:現金   50,000円 

このように、事業を行っていく上での活動を会計のルールに従って、仕訳として計上し1つ1つの仕訳金額を科目ごとに合計していくことで、1年間の売上や、必要経費を集計します。
しかし、取引活動が行われた段階で、随時すべての処理をすることは困難です。
事後的に処理ができるように、売上については自身が得意先に発行した請求書・入金時に相手に渡した領収書(控)・入金の事実を確認できる通帳又は入金履歴、必要経費については、相手先からの請求書、相手先に支払った際から受け取る領収書、出金の事実を確認できる通帳又は出金履歴を保管しておく必要があります。
保管した証憑をもとに、全ての取引を会計ソフトに自ら入力することや、保管していた証憑を弊社のような税理士法人・税理士事務所に渡し、会計入力を代行してもらう事で集計が可能になります。必要経費については相手先が発行した領収書や受け取った請求書を保存しておけばいいですが、売上については請求書や領収書の管理を行い、自身で把握しておく必要があります。
また得意先が多岐にわたる場合には、販売管理システムや請求書管理ソフトを利用することで事後的な集計作業の手間が少なくなり、集計漏れを防ぐことが可能となります。

請求書管理ソフトの紹介

販売実績の管理や請求書の作成はエクセル等を使用して管理することも可能ですが、販売管理システムや請求書管理ソフトを使用することで、自身の請求書発行業務を短縮することや、請求漏れやミスを最小限に抑えることができます。
また事後的な売上の集計にかける時間も短縮することが可能となります。販売・請求書管理には市販のパッケージソフトもありますが、クラウドで見積書・納品書・請求書を作成、管理することが可能なサービスを利用することも有用です。
クラウド請求書サービスで有名な『make leaps』では、基本情報(請求書に表示するデータや印鑑データ)を登録しておけば、請求書の押印までしてもらう事ができ、また、クライアント名についても登録しておけば、選択し金額を入力すれば、請求書の作成が完了します。
さらに、請求書送信のメール機能や郵便サービスなどもあり、業務を短縮することが可能です。
レポート機能を使用することでどの相手先に何月にいくら請求したかが一目でわかるため、売上管理においても便利なツールとなりますので、興味がある方は、インターネット等で請求書管理ソフト・ツールのサービス内容をご覧ください。

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【連載】確定申告の方法を学ぶ【第2回】

Posted on 2014-03-01

第2回 白色申告と青色申告 どっちがお得?

白色申告と青色申告の違い

先月の記事で記載しましたように、個人で事業を行っている場合や、不動産収入があり納付税額が発生する人については、確定申告を行う必要があります。
事業所得や不動産所得が発生しており、確定申告を行う場合には「白色申告」、「青色申告」の2つの方法があります。
「青色申告」の方が手続や帳票類の作成等が煩雑となりますが、税額を少なくできる特典を受けることができます。また、「青色申告」は原則的な方法と簡易的な方法の2種類に分かれ、簡易的な方法をとった場合には受けることができる特典が一部縮小します。

では、「青色申告」と「白色申告」にはどのような違いがあるのでしょうか?

手続・帳票類の違いについては、青色申告するための手続きで説明します。青色申告で受けられる特典を白色申告と比較すると以下の表のようになります。

青色申告 白色申告
原則 簡易

青色申告
特別控除

65万円

10万円

なし

専従者給与
の控除

原則、全額必要経費

原則、全額必要経費

1人あたり最高50万円
(配偶者は86万円)

赤字の繰越

3年間

3年間

なし

減価償却
の特例

あり

あり

なし

≪ 青色申告特別控除 ≫

所得税は、ザックリ言えば、収入金額から必要経費を差し引いた所得に対して、国で定められた税率をかけて算出されます。
青色申告特別控除とは所得から最大65万円を引くことができる制度です。
よって、青色申告を行った場合は最大65万円×税率分の税金を納めなくてもいいこととなります。「青色申告」の場合でも2種類に分かれ、簡易的な帳票類の作成を行う場合には、作業が簡便になるかわりに、控除額は最大10万円が限度となります。
不動産所得の場合には、最大65万円の控除を受けるためには別途要件があります。要件とは不動産所得が事業的規模で行われたものであるか否かが判断基準となり、マンションの場合には概ね10室以上所有、家屋の場合には概ね5棟以上所有していれば事業的な規模であるとされ、最大65万円の控除を受けることが可能となります。

≪ 専従者給与の控除 ≫

まず、専従者とは事業等を行っている本人と同一の生計である配偶者・家族(15歳以上)で1年間のうち6ヶ月超、専ら事業に従事しているもののことを指します。
例えば、妻に日常の業務を手伝ってもらい、給料を支払っている場合には、給与を必要経費とすること(控除)ができるという制度です。
「青色申告」を行った場合には、原則として支払った給与の全額が必要経費として認められます。(著しく高額な場合など、適正な範囲外のものは認められない)
それに対し、「白色申告」の場合には支払った金額と関係なく、最大86万円まで控除することができます。この場合、実際に支払っていない場合でも控除できます。
ただし、この制度を適用した場合には、青色・白色関係なく配偶者控除は受けれなくなります。

≪ 赤字の繰越 ≫

赤字の繰越とは、事業などの収入金額から必要経費を差し引いた所得金額がマイナスとなった場合にそのマイナスを翌期以降に繰り越すことができる制度で、例えば初年度の所得が300万円のマイナスで、2年目の所得が200万円となった場合で、赤字の繰り越しができない場合には200万円の所得に税金が課されるのに対し、赤字を繰り越せる場合には初年度のマイナス300万円を2年目の所得と相殺させることができるため、所得は0円となり、税金が発生しません。
「青色申告」を行った場合には、赤字の繰越が3年間認められ、「白色申告」の場合と比べメリットがあります。

≪ 減価償却の特例 ≫

減価償却とは、使用や時の経過に応じて、価値が減少していく建物や機械の固定資産について、使用する年数にわたって費用とすることをいいます。
簡単に言うと、お金を払ったときに費用にするのではなく、使用年数に分けて
少しずつ費用にすることです。
例えば5年間使用できる機械を25万円で買った場合に、買った年に25万円を経費にできるのではなく、5年間に分けて5万円ずつしか経費にすることができないというルールが定められています。
しかし、10万円以上30万未満の資産の場合には、全額を買った年の費用(経費)とできる特例があります。(購入したものの年間合計額300万円までに限る)
所得税は所得の金額が大きければ大きいほど税率も高くなる制度(累進課税制度)になっているため、所得が大きく出た年度に資産をまとめて購入することで、節税を図ることが可能となります。
「青色申告」の場合には特例を適用することができますが、「白色申告」の場合には適用できません。

青色申告にするための手続き

「青色申告」を行うと、上述したように、様々な特典を受けることができます。
ただし無条件で「青色申告」が認められるわけではありません。必要な手続きを行ったり、帳票類を作成すること等が条件となります。

では、どのような違いがあるか比較すると、以下の表のようになります。

青色申告 白色申告
原則 簡易

申請書の提出

必要

必要

不要

記帳方法

正規の簿記

簡易簿記

簡易簿記

必要な帳簿書類

仕訳帳
総勘定元帳
補助簿

現金出納帳
売掛帳
買掛帳
経費帳
固定資産台帳

売上帳
仕入帳
経費帳

決算書

貸借対照表
損益計算書

貸借対照表
損益計算書
(一部科目は省略可)

収支内訳書

≪ 申請書の提出 ≫

「青色申告」を申し込む場合には、その年の3月15日までに 「所得税の青色申告承認申請書」を所轄税務署に提出する必要があります。
申請書は1枚ものの資料で、記載内容は氏名や該当する所得の選択や記帳方法・作成帳簿の選択等で 特に難しい項目はありません。
また、「青色申告」の専従者控除を受ける場合には、併せて、その年の3月15日までに 「青色事業専従者給与に関する届出書」を所轄税務署に提出しなければいけません。 こちらについても1枚ものの資料となっており、記載内容は専従者の氏名、仕事内容、給与の額等で 簡単に作成できます。
どちらの資料も書き方に従って、記入するだけで簡単に作成できます。

≪ 記帳方法・必要な帳簿・決算書 ≫

「青色申告」を行う場合は、原則として通常の企業と同じように、正規の簿記の原則に従って、 全ての取引の仕訳を行い、各勘定の補助簿を作成したうえで、 貸借対照表・損益計算書の作成することが必要となります。
最大65万円の控除の適用を受けるにはこれらの帳票書類を作成が必須となります。
「青色申告」を行う場合は全て原則通り、全ての帳票書類を揃えなければならない訳ではなく、 簡易的な方法も認められています。 ただし、この場合には最大10万円の控除しか認められません。 簡易な方法の場合に必要となる帳簿書類ですが、お金の収支がわかる「現金出納帳」、 商品の収支がわかる「売掛帳」・「買掛帳」、経費の流れがわかる「経費帳」だけ作成し、 貸借対照表の一部は省略する形で良く、比較的簡単に作成することが可能です。
「白色申告」を行う場合についても、平成26年度よりすべての白色申告者が帳簿書類を 作成しなければなくなりました。 必要な帳簿は売上帳、仕入帳、経費帳等と限られており、1つ1つの取引ごとではなく、 日々の合計金額を記載するのみのより簡便的な方法が認められており、簡単に作成できます。

まとめ

「青色申告」を行うことで様々なメリットを受けることができます。
しかし、最大65万円の控除を受けるためには、日々の全ての取引の仕訳を正確に行い
集計する必要があります。そこで取引をどのように仕訳にし、集計していくのかということが重要になってきますが、集計方法などについては2016年3月にブログにアップする予定です。

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【連載】確定申告の方法を学ぶ【第1回】

Posted on 2014-02-16

第1回 確定申告が必要な人って??

確定申告対象者

確定申告とは自分が払う所得税の金額を確定し、自分の住民票がある地域の税務署に報告することです。
では、どのような人は確定申告をする必要があるでしょうか。
一般的にサラリーマンの所得税は毎月の給料から概算額が天引きされ、年末調整によって正しい所得税の金額が確定される仕組みになっているため、会社に任せておけば、確定申告を行う必要はありません。

では、どのような人が確定申告を行う義務があるのでしょうか?

  1. サラリーマンの場合
    • 年間の給与が2,000万円を超える人
    • 2つ以上の会社から給料を貰っている場合や、その他副業による収入、家賃収入、保険金収入などがある場合で年間の所得(収入‐経費)が20万円を超える人

  2. サラリーマン以外の場合
    • 個人で事業を行っている場合や不動産収入がある場合で納付税額が発生する人
    • 同族会社の役員で当該会社への貸付金の利子や家賃の支払を受けている人(金額に関わらず)

    このような場合には、確定申告が必要となります。
    確定申告を行う義務のある人が申告を行わなかった場合には、無申告加算税や延滞税など重いペナルティーが科されるため申告漏れがないよう注意が必要です。

    申告義務がある場合とは別に確定申告すると税金が戻ってくる場合があります。
    払いすぎた税金が戻ってくることを還付と言います。
    ではどのような場合に還付を受けることができるのか?

    • 年の中途で退職し、再就職しなかった人、及び退職金から源泉徴収を天引きされた人
    • 年間10万円を超える医療費を支払った人
    • 災害や盗難を受けた人
    • 住宅ローンを組んで家を購入又は増改築した人
    • マイホームの売買で損失が出た人
    • 株式の売買で損失が発生した場合(一定の場合に限る)
      etc…

    上記のような場合には、確定申告をおこなうことで、税金の還付を受けられる可能性が大です。

    確定申告の流れ

    では、確定申告の対象者はどのようにして確定申告を行うのでしょうか?
    簡単な流れは以下の図のようになります。

    用紙準備→資料収集等→申告書作成→申告書提出→納付・還付

    • ① まず確定申告書用紙を用意する。
    • 税務署に行き入手する又は国税庁のHPよりダウンロードする方法などがあります。

    • ② 確定申告書を作成するための必要書類を用意する。
    • 源泉徴収票(年末調整で保険控除を受けてない人は社会保険料及び生命保険の関係書類も用意)、医療費の領収書などを用意します。
      事業収入や不動産収入がある場合には平成26年1月より売上などの収入金額、仕入や経費に関する事項について取引の年月日、売上先・仕入先その他の相手方の名称、金額等を記載した帳簿を作成し、決算書(青色申告の場合)又は収支明細表(白色申告の場合)を作成する必要があります。
      この場合、取引に伴って受領した領収書等が必要となるので揃えておく必要があります。
      青色申告、白色申告の詳細については平成26年3月にブログをアップする予定です。
      売上・仕入・経費等の取引についての記帳方法や集計については平成26年7月掲載予定です。

    • ③ 用意した資料を基に申告書及び添付書類を作成。
    • 国税庁のHPからダウンロードできる手引きなどを参考にしながら申告書及び添付書類を作成していくと納付すべき税額又は還付を受けることができる税額が確定します。
      申告書の書き方の詳細については平成26年9月に掲載予定です。

    • ④ 税務署に申告書を提出する。
    • 確定申告書の期限(休日要因がなければ毎年2月16日~3月15日)までに申告書類
      1式を所轄の税務署へ送付又は持ち込む必要があります。その他e-tax(電子申告)で申告することも可能です。還付申告は1月1日より行えます。
      申告書の提出方法は平成26年10月に掲載予定です。

    • ⑤ 所得税を納付する、又は還付を受ける
    • 所轄の税務署で納付書を入手し、金融機関やコンビニで現金で支払いをする。所轄の税務署や利用している金融機関に預貯金口座振替依頼書を提出し、自動的に引き落とされる振替納税もできます。
      還付を受ける場合には申告書の金融機関名、口座の記載欄に記入することで還付を受けられます。

    所得の種類

    基本的には所得が発生している場合に確定申告が必要となりますが、所得といっても様々な所得があります。では所得にはどのようなものがあるでしょうか?

    所得の種類 内 容
     配当所得   法人の株式や投資信託などから受けた配当による所得 
     利子所得   預金利子や国債、社債の利子などから所得 
     不動産所得   土地、建物、船舶などを貸して得た所得 
     事業所得   製造業、小売業、サービス業などから生じた所得 
     山林所得   山林を伐採したものや立木のまま売却し得た所得 
     給与所得   給料、賃金、賞与などの所得 
     退職所得   退職によって受けた退職金や退職一時金による所得 
     譲渡所得   土地、建物、機械、株式、権利などを売って得た所得 
     一時所得   満期保険金、競馬の払戻金、賞金などの所得 
     雑所得   年金、印税、講演料など上記の他の所得に該当しない所得 

    所得は上表の10種類があります。
    給与所得のみ発生している人(一般的なサラリーマン)、いろいろな所得が発生している人など様々なケースがあるため一概に確定申告の必要があるかないかとは言えません。
    また、源泉徴収(あらかじめ報酬等の金銭を受ける段階で所得税が引かれるもの)により申告が不要となる所得もあります。
    まず、自分が申告しなければならない所得があるか知っておく必要があります。
    各所得の詳細については平成26年3月~6月に掲載予定です。

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    【勉強会】初めての確定申告セミナー【フリーランス/個人事業主向け】

    Posted on 2014-01-06

    フリーランス・個人事業主向け確定申告勉強会のご案内

     ☆無料 ☆未経験者・初心者向き

    日時:  2014年1月30日(木) 19:00-21:00
    開催場所:GarageAKIHABARA
         東京都千代田区岩本町3-6-5 木所ビル3F(地図)
    申込:  Facebookページ 又は info@bridge-group.co.jp まで直接ご連絡ください。
    定員:  20名
    参加費用:無料

    確定申告ってやらないといけないの?

    今年も確定申告の時期がやってきました。確定申告は、1月1日から12月31日までの収入、支出や医療費、住宅ローンなどの控除、扶養家族の状況などから所得を計算して、申告書を税務署へ提出し、納付すべき所得税額を確定させる手続きです。

    今年初めての方も去年はよくわからないまま出してしまったというかたも、またそもそも確定申告が必要かどうかもわからないという方もいるのではないかと思います。

    そんな皆様の疑問や確定申告に対する不安を解消するために今回勉強会を開催します。

    ひとりでやる前にまずは勉強会

    実は確定申告は要点さえ抑えてしまえば誰でも簡単にできてしまいます。実際に本を買って自分でやってみようと考えているかたも大勢いらっしゃるのではないでしょうか。

    しかし、

    • 収入はすべて申告しなければならないの?
    • どこまでが経費として認められるの?
    • 自分はどんな控除が対象になっているの?
    • 申告書ってどうやって書けばいいの

    こういったポイントは、なかなか本を読むだけではわからず、途中で挫折してしまいがちです。
    ただ、一度でもプロによる説明を受ければほとんどの人がなんとか申告まで辿り着けるようになると思います。

    こんな方にお勧めの勉強会です

    • 今年初めて確定申告を行う方
    • なんとなく申告しているけれど正しくできているか不安な方
    • 節税に興味のある方
    • 株式の売買、FXなどを最近始められたかた
    • 法人化を検討されているかた

    勉強会の内容

    第1部 税金周りの1年間の流れを理解しよう!

    • 1-1. 申告書提出までの流れ
    • 1-2. 申告書はいつ出すの?
    • 1-3. 青色申告にするためには?
      • 第2部 サラリーマンとフリーランスで何が違う?税金にまつわる手続を理解しよう!

        • 2-1. 年末調整と確定申告
        • 2-2. 社会保険や住民税などの諸税金
        • 2-3. 確定申告の具体的な手続
          • 第3部 フリーランスのための税金豆知識。節税のためのイロハを理解しよう!

            • 3-1. どこまでが経費として認められるの?
            • 3-2. 簡単にできる節税
            • 3-3. 個人事業か法人化どっちが有利?
              • 第4部 最近話題のクラウド会計ソフトってどうなの?

                • 4-1. クラウド会計ソフトのメリット
                • 4-2. freeeマネーフォワード For BUSINESSの使い方
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                    税理士・公認会計士 宮崎良一

                    同志社大学商学部を卒業後、有限責任監査法人トーマツ・トータルサービス1部に入所。公認会計士の独占業務である会計監査を中心に、小規模クライアント向けにIPO支援業務、内部統制支援業務、IFRS導入支援業務等、さまざまな業務を経験。5年間の監査法人経験を得て、2011年10月、管理部門を総合的に支援する「株式会社Bridge」を設立し、代表取締役CEOに就任。その後、中村弘会計事務所に参画し、2011年12月、「税理士法人Bridge」に名称変更すると同時に、代表社員に就任。その他、事業会社の取締役も兼務している。 成長過程にある小規模クライアントへのサービス提供を強みとし、クライアントの成長を支える施策の提案力及び推進力に定評あり。

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